内覧会などで実際にお寄せ頂いたご質問と答えを掲載致します。
お客様が疑問に思われる事への解決の糸口となり、自然素材の家への一歩を踏み出す切っ掛けとなれば幸いです。
お客様が疑問に思われる事への解決の糸口となり、自然素材の家への一歩を踏み出す切っ掛けとなれば幸いです。
Ota建築設計の家の坪単価はいくらですか?
予算に応じて、"工夫して"作るのが私たちの仕事です。よく言う「坪単価」は私どものつくる家には存在しません。毎回、決まった形の家を作っているわけではありませんから、個々の土地の形状や条件によって差が出るのは当然です。だからこそ、予めご予算をお聞きしたうえで、その範囲内で計画を立てています。また、すべてにご納得いただけるよう、造作家具の板一枚にも見積金額を提示しています。そうすることで、どこに予算をかけて、どこを削るかをお施主様と一緒に検討することができるのです。
補助金を活用したいのですが、どの様にすれば良いですか?
お客様に相応しく活用できそうな補助金は、当社よりご提案させて頂きます。また、活用したい補助金がございましたらご質問下さいませ。可能な限り対応させて頂きます。
無垢の床はお手入れはどのようにすれば良いですか?
無垢の床だからと言って、特別なお手入れは必要ないです。一般的なお手入れで大丈夫です。工事中に、汚れとキズを防ぐ効果のある自然塗料を施し、お引渡しを致します。汚れを落とす時は、濡れぞうきんを固く絞り拭いて下さい。普段は掃き掃除や掃除機などでお掃除して下さい。よく使うところは艶が出るし、日の当たるところはあめ色に色の深みを増します。年月の変化(経年美化)をお楽しみ下さい。
床にワックスを使いたいのですが、ホームセンターにある一般的なもので良いのでしょうか?
ホームセンターなど販売されている一般的なワックスのほとんどは、石油で出来た化学製品です。その様なワックスを自然素材にご使用になられると、木の表面に樹脂で被膜を作ってしまい、木の呼吸を阻害します。その結果、調湿効果は無くなり木の香りすらしなくなります。それはもはや木ではない別のものです。ワックスをご使用になる場合は、自然塗料をご使用下さい。木の呼吸を妨げず調湿効果を持続させます。オスモカラーやりボス社製の自然塗料を推奨します。
(当社使用:リボス社製 メルドスハードオイル)
(当社使用:リボス社製 メルドスハードオイル)
無垢の床はキズが入りやすいと聞きましたが本当でしょうか?
生活がスタートすると、日常のキズが入りやすいのは確かです。しかし、それは自然素材のもつメリットの裏返しです。代表的なメリットを挙げると、調湿効果・断熱効果・抗菌作用などがあります。よく木は生きていると言いますが、木の表面には目に見えない程の小さな穴が無数に開いています。その穴を空気が出入りして、余分な湿気を閉じ込め調湿効果が発揮されます。だから、木の表面は柔らかく断熱効果があり、素肌で触ると心地良いのです。キズが入りやすい欠点をある程度克服できるような自然塗料があります。工事中にその塗料を施工してお引渡しいたします。あまりナーバスにならずに、デメリット以上のメリットを感じる事の出来る、素材が持つ素晴らしい効果を是非実感して下さい。
床にモノを落とし凹んでしまった場合は治せるのでしょうか?また、その方法はどの様なものですか?
無垢の木は、収縮作用があります。その作用を利用すれば凹みの復元効果を期待できます。小さな凹みが出来てしまった場合、凹みの部分に水を含ませ3~5分ほど経過すると、徐々に木が膨張して凹みを治すことが出来ます。その後、完全に水分をふき取って下さい。それでも元に戻らない場合は、スチームアイロンを当てて下さい。ほとんどの場合これで復元できます。ただし、スチームアイロンを使う場合は、熱による火傷や床を焦がす恐れがあるので、やりすぎには注意して下さい。
床に入ったキズを消したい場合はどうすれば良いのですか?
キズを完全に消すことは可能です。部分的なキズであれば、ひとつ前のA(アンサー)でご紹介した水を使う方法とスチームアイロンを使う方法でほとんど回復する事が出来ます。長年の蓄積による床前面キズは、かんなを使って表面を薄く削る事により消すことが可能です。しかし、この場合は専用の道具が必要です。技術も必要です。当社にご相談下さい。出来る事なら、そのままご使用頂き愛着を持って、家族との生活の歴史を感じ、末永く使い続けて頂ければと思います。
水廻りに無垢の床を使いたいのですが、どの様に考えれば良いのでしょうか?
大丈夫です。床に使っている杉板は屋外などにも使用されている水に強い材料です。厚みは3cmある一枚板を使っているので、腐って床が抜けるといった事もありません。濡らしたり汚れたら雑巾で拭きとって頂ければ大丈夫です。どうしても気になる場合は、防水性の高い自然塗料を施工することも可能です。無垢材なので調湿効果があり、余分な水蒸気をある程度コントロールするので、水分が原因で起こるカビの発生はほとんどありません。逆に、自然素材以外の一般的なフローリングやクッションフロアーの場合、表面に防水性はありますが、壁際やジョイントの隙間から、いろんな要因で入り込んだ水分を閉じ込めてしまい、逃げ場がなくなった水分は、いつまでも乾かない為、カビが発生し最後には床の骨組みが腐ってしまいます。当社は自然素材へのリフォームも沢山していますので、実際にその様な現場を経験しています。その場合はもちろん、無垢の床をおすすめしてリフォームをさせて頂いております。
自然素材を使った台所の壁や天井は煙などで汚れないのですか?
もちろん汚れます。それはクロスを使った場合と同様です。煙等の汚れは全体的に均一に付着しますが、素材そのものが劣化すことはありません。逆に自然素材以外の場合で、例えばクロスはそのもの自体が劣化してめくれてしまいます。汚れと劣化の両方が進行しますので、年月とともにみすぼらしくなってしまいます。早ければ6~7年でリフォームをする事になります。大切なことは、全体的に均一に付いた汚れは目立たないということと、そのもの自体の劣化が、汚れと同時に現れると大変醜くなるということを理解するということです。漆喰は昔からある自然の石灰が主成分です。アルカリ性が強いのでカビを寄せ付けません。杉板は1.2cmの厚みがあり本物を使っているので表面がクロスのようにめくれることはありません。
漆喰でできた壁が汚れた場合は、汚れを綺麗にする方法はありますか?
生活をしていて手で触ったり、物を当てたりして汚れる場合があります。その場合、汚れの程度によりますがサンドペーパー250番程度で軽くこすると綺麗になります。サンドペーパーは表面を薄く削りますので、やりすぎには注意して下さい。
漆喰壁にひび割れが入った場合治す方法はありますか?
漆喰は地震などの影響で小さなひび割れが発生する事があります。その場合、簡単な方法で補修する事が出来ます。チョークを使います。ひび割れに沿ってチョークをなぞります。人差し指でチョークをひび割れにすり込む様にしてなじませて下さい。ひび割れが全く目につかなくなります。簡単な補修ですが仕上がりは大変美しいです。チョークの成分と漆喰の成分が同じ石灰なので、相性が良いのです。
自然素材の床は、隙間が開いたりひび割れが入る事があると聞いたのですが?
床に使う材料は自然乾燥材を使っています。人工乾燥材と違い丈夫で長持ちします。ただ、自然のものなので中には施工後に1ミリほど収縮して隙間が開く場合があります。しかし、それは目立つほどでもなく。ご使用上支障の出るほどでもないです。ただ、自然のものなので、なかなか避ける事が難しく、気候によっても現れる場合とそうでない場合があります。木が呼吸しているからこそ現れる現象(収縮)なので、こればかりは仕方ありません。あと、自然乾燥材を使っているので、施工後ひび割れることはほとんどありません。
自然素材の家はアレルギー体質の人に良いと聞いたのですが本当ですか?
そもそもアレルギーとは、特定の科学物質(接着剤の混和剤)に反応する体の防衛反応です。自然素材の家がアレルギー体質に良いという解釈ではなく、特定の化学物質を使っていない家が自然素材であり、だからアレルギー反応が出ないということです。アレルギーを持っていない人でも気持ちが安らいだり、体がリラックス出来たり、視覚的効果と香りの効果がもたらすいろんな+効果を実感できるはずです。木の香りは心を落ち着かせる成分(フィットンチッド)が含まれています。森林浴に代表される癒し効果があると考えると、心と体の健康に少しは作用していると考えるのは自然の事かもしれません。
自然素材の家に入ると、気持ちが安らぐ気がするのですが何か仕掛けがあるのですか?
それは木の香りと、漆喰のコテ跡がみせる効果です。自然にできた木目と、偶然出来た漆喰のコテ跡は、不規則に続くやわらかなゆらぎをつくりだします。不思議と心を落ち着かせ、リラックスさせるのはその揺らぎの作用です。それは科学的には「1/fゆらぎ」といいます。「そよ風」「小川のせせらぎ」なども同様のゆらぎがあります。あと視覚的な効果も大きく作用していると考えます。自然素材の色は、自然界にある色ばかりです。人工物だらけの都会の街の中より、優しい色使いの森林の中の方がリラックスできると感じる人が多いと思います。そのような色使いが出来ているのが、自然素材の家なのです。
漆喰はどのような特徴のある素材でしょうか?また何か注意する点はありますか?
漆喰は火に強く防水性が優れているので、昔から外壁や内壁に使用されてきました。成分は主に石灰です。その為アルカリ性が強くカビが付きにくく(条件によります)、美しい白が長持ちします。石灰は自然界のものなので色褪せしない為、一度壁に使うとずっと使え塗り直しする必要はありません。その反面、表面は固いですがひび割れしやすい性質があり、その為施工前の下地はしっかりと作りセメントの中塗りをした上で、上塗りとして3~4ミリ程度薄塗りで仕上げます。代表的な漆喰の効果は調湿効果、消臭効果、抗菌作用などが挙げられます。注意する点は特になく、一般的な使い方をして頂ければと思います。
自然素材を使うと結露を起こしにくいと聞いたのですが、それは本当です?
本当です。しかし、それは自然にあるものを仕上げ材として取り入れ、その良さを少しでも住環境の改善に使うというのが自然素材の家の目的です。よって、結露を完全になくすことを目的としていません。あくまでメリットの一つとしてお考え下さい。結露の主な原因は屋内の高湿度と屋内外の温度差です。空気には結露を起こし始める温度があります。その温度を下回ると結露(水滴)が現れます。特に窓ガラスは断熱材が無い為、屋外温度に左右されやすく、冬はガラス面温度が露点温度以下になるので結露の温床となりやすいです。結露の改善策としてペアガラスを使い壁には断熱材を隙間なく施工して、調湿効果のある自然素材で内装を仕上げ、空気中の湿度を下げる事が有効です。
柱と梁にひび割れが入っているのが見えますが、強度は大丈夫なのでしょうか?
はい大丈夫です。乾燥途中に表面に入るひび割れです。無垢の木には必ず入るひび割れで、木の繊維方向に対して水平に入るのが特徴です。圧縮荷重に対する抵抗力、木のねじれに対する靭性ともに問題ございません。ひび割れは何の問題も無いのですが、ひび割れ自体が気になるのであれば、自然のものを使う自然素材の家では、避ける事の出来ない部分でもあります。人工乾燥材を使えばひび割れは入りませんが強度は落ちます。色も褐色に変色します。純粋な木のに香りもなくなります。また、集成材を使う手もありますが、木の繊維方向に対して直角に木を接合しているので、それは不安な要素として考慮する必要があります。また集成材に使われている接着剤の寿命が無いと言うことは言い切れません。その点、無垢材はひび割れは入りますが、強度に問題なく接着剤なども使っていないので、純粋に木の力を発揮できるので、人の寿命以上に長持ちします。自信をもってお勧めいたします。